凄すぎるシンガポール政府の緑化政策🌱
こんにちは〜!Miyuです!
早速シンガポールについて私が学んだこと知ったこと感じたことをシェアしていきます!
まず、シンガポールは東京よりも小さい国土なのを皆さんご存知ですか?
詳しくいうと東京23区の約1.15倍の大きさなんです!ちいさっっ!(笑)
そして2015年に建国50周年を迎えたとっても新しい国です🇸🇬
シンガポールと言えば、よくアジアのハブと言われていますよね。どこの国もアクセスが良いという立地、そして高い水準のインフラなど様々な好条件からシンガポールに拠点を置く企業がとても多いんです。それが故に高層ビルが乱立しているTHEビジネスシティというイメージを持っている方は多いんじゃないかなと思います。
実際、私もそういうイメージを強く抱いていたうちのひとりでした。オーストラリアのゴールドコーストで自然に囲まれたのんびりした生活を8ヶ月間してきた私にはシンガポールに来て最初の1週間はあまりに大都会すぎて、行き交う人が多すぎて、正直ストレスを感じていました。若干オーストラリアシックになっていたほど(笑)
でもシンガポール生活2週間目に入った週末に友人とシンガポール唯一の世界遺産であるボタニックガーデンに行った時にめちゃくちゃ驚いたんです!この国こんな自然がたくさんの場所があったの?え、もはやここシンガポール?オーストラリアに戻ってきた?ってもう戸惑いと嬉しい気持ちがごちゃごちゃでした😂
その時に一緒に行った友人がシンガポールの緑化政策の話を軽くしてくれたんです。そこからボタニックガーデン以外でもシンガポール全体に緑が多いことに気がついたんです。それも東京なんかよりも全然緑が多い!!
そこから政府の緑化政策について色々調べていくうちにどんどんシンガポールがただのビジネスシティじゃないという新たな魅力を発見しましました!是非この緑化政策についてみなさんにも知ってほしいです...🧐
ということで前置きが長くなりましたがスタート!
この緑化政策の始まりはシンガポール建国の父と言われているリー・クアンユー。一年中高温多湿な気候で、人口密度がとても高いこの国の暮らしにくさを少しでも和らげようと考え、シンガポールをガーデンシティ(Garden City)にしようと決めたそうです。
ただ緑化政策はそれだけのためではなくて、この小さくて新しい国であるシンガポールが国家として生き残っていく戦略でもあるんです。つまりこの緑化政策は国家戦略のひとつ!
世界トップレベルの緑の国を築いて東南アジアのオアシスになることで、海外からの投資家や観光客などに対して安心で快適なイメージを与えて彼らの力を借りて国際的な競争力を高めていこうという企みがあった.....と。
当時のシンガポール政府は失業対策やコミュニストの暴動対策に、国民は日々の生活に精一杯で、植物などの自然に関して何かをする余裕は全くなかったらしいです。そんな中でも彼は必死に各国の様子を視察しシンガポールの国づくりをしていったそう!
公園面積や本数を比較してみると政府の頑張りが一目瞭然です
本格的に緑化政策を始めた1967年の公園面積はたったの700ヘクタールだったのに対し、2000年には5955ヘクタール!
それに加えて1650ヘクタールの都市公園と2900ヘクタールの自然保護区があるそうです!道路沿いの街路樹は4000ヘクタール超!
といってもあまりイメージがつかないと思うんですが、換算すると国土の3分の1以上が緑で覆われているらしい...!すごすぎる....!!
国民1人当たりの公園面積は東京や大阪の約2倍の6.7平行メートル。
ちなみにいうとシンンガポールの人口密度は東京よりも高いんですよ!それを考えるとどれだけこの国が緑に囲まれているのかがわかると思います
植樹した数は
1970年までに5万5千本
1974年に15万8千本
そして2014年には140万本!!!
これ累計数ではないので2014年の一年間だけでこれだけ植樹したということです!
なんと政府の長年の努力のおかげで、1990年と比べると最高気温も最低気温も下がっているというので本当にすごい!(本当に凄すぎてそれしか言えない)
そして私が調べていて驚いたのは時代ごとに変わる政府の明確なコンセプト!
1960年代
クリーン&グリーン政策の展開
道路沿いの植樹
公園の建設・設備
1970年代
道路沿いの植栽
色彩豊かな植物の植栽
歩道橋などへの植栽
アメニティ施設の整備
埋立地の緑化
駐車場への植栽
1980年代
フルーツの植樹
維持管理の機械化
コンピュータの導入
色彩豊かな植物の植栽
目的別アメニティ施設の整備
1990年代
生態系に配慮した公園整備
住民参加の公園づくり
公園ネットワークの形成
公園の計画的改修
木陰のある遊歩道整備
2000年代
住民のニーズにあった公園づくり
住民と公園との共存・共生
緑を楽しめる場の創出
いや〜〜これすごくないですか?1960~1980年代は土台づくり(インフラ)っていう感じでそもそも緑を増やすための植樹だったり公園の建設や設備が多め。その中でも、色彩豊かな...目的別アメニティ施設...とか、どんどんより具体的で細かな部分に関する内容に変わってきてる。そして90年代から現在にかけては土台はもうできた、そこからどうやって国民との関わりや交流を増やしていくのかっていう環境づくり的な、また一歩進んだフェーズに入ってきてる。どれだけ政府が緑化政策に力を入れているのかがよく分かりますよね🤔
植物もただ適当に植えられたわけではなくたくさんの調査と実験を元にシンガポールの気候や土壌に適するとみなされた計8000種類の植物が海外から持ち込まれたそうです。実際に生育可能だと判断されたものは約2000種類だったそうですが...!
1980年のコンピュータの導入って緑化政策とどう関係があるのと感じると思うんですが、なんと街路樹に植えられた木の1本1本が全てデータベース化されているんです。もうたまげた。植樹された年月、樹齢、なんと過去の病歴まで....!この情報は毎年9ヶ月かけて最新の情報に更新されるというのでさらに驚き😳
そして、よく観光ブックに載っているこれ!
2012年にオープンしたガーデンバイザベイも緑化政策のうちのひとつなんです!
この近くにある有料エリアの2つの巨大ドーム植物園(フラワードームとクラウドフォレスト)も同じように緑化政策の一部!
私はまだこのエリアには行ったことがないのですが、今から楽しみです🥳
ちなみにガーデンバイザベイのこの木は人工樹なんですが、上部の広がった傘のような部分は雨水を貯められる設計になっていてその水は植物園や庭園に供給されるんです。さらに、2つの植物園、またバイオマス発電で生じた燃焼ガスの排気口にもなっています。さらにさらに言うと、太陽光発電パネルが内蔵しているので、自家発電でガーデンバイザベイで毎日あるナイトショーも行なっているんです!
もう何から何まで過ごすきて開いた口が塞がらない.....😧
マリーナベイサンズやガーデンバイザベイのあたりって本当に近未来のようなSF映画に迷い込んだような感じでただ「めちゃくちゃ発展している場所」という印象を受けると思うんです。でも実は環境や人に優しいシステムがあるという。ひゃ〜〜この国やばくないですか(語彙力)
政府はビルの緑化にもか〜なり力を入れていて、ビルの屋上・壁面の緑化費用は50%政府の助成金負担です。また、CO2排出抑制などを目的とした環境に配慮した設計のグリーンビルディングというものも増えてきているそうです。
そう言われると確かに、私のインターン先が入っているビルも屋外テラスに木がかなり植えられている🌳(写真がこれしかなかったけど本当はもっと緑緑してる)
世界17都市を比較した緑化調査では、シンガポールが最も都市緑化比率が高い都市に選ばれたんです!なんとシドニーとバンクーバー超え!バンクーバーに行ったことがないのでわからないですが、シドニーは実際に行った時に大きな公園がたくさんで緑に溢れた都市という印象を受けたので、それを上回っているという事実に驚きです👀
選ばれた17都市の中なので若干情報に偏りはある気がしますが、それでもシドニーとバンクーバーを抑えて1位にランクインするっていうのはシンガポールがどれだけ緑に覆われているのかがよくわかると思います。
記事を読みたい方はこちらから👇
2013年以降は緑化政策のモットーをガーデンシティ(Garden City)からシティインアガーデン(City in a Garden)にしたシンガポール。これからどんな国になっていくのか、2020年代は緑化政策のコンセプトがどう変わっていくのかとても楽しみです!
是非シンガポールを訪れた際は、発展している都市景観の中にもたくさんの緑があることに意識を向けてみてください☺️🌱
参考文献
シンガポールの緑化政策の概要
http://www.clair.org.sg/j/wp-content/uploads/2018/03/rep_232-1.pdf
シンガポールの緑化政策
〜「庭の中にある街」を目指して〜
シンガポールの緑化政策 ~「庭の中にある街」を目指して~|サステナブルジャーニー|大和ハウスグループ
シンガポールの緑化政策
〜国家の命運をかけたプロジェクト〜
http://www.clair.or.jp/j/forum/forum/articles/sp_jimu/148_1/INDEX.HTM
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